長江下流域梅雨前線降雨観測実験
ドップラーレーダ観測2002

地球観測フロンティアプロジェクト

〜名古屋大学地球水循環研究センター気象学研究室の活動記録〜



この観測は、地球観測フロンティアのプロジェクトで、梅雨期の中国大陸東岸での豪雨の実態を明らかにすることを目的としている。梅雨前線の多雨帯は中国大陸東岸域から日本列島に伸びている。これまで、例えば1998年梅雨末期などには上海付近を中心とした豪雨に見舞われている。しかし、この付近の豪雨を詳細に観測した事例は少ない。梅雨前線付近で見られる豪雨もまた地域性があり、東日本と九州付近では異なる点があり、同様に九州付近と中国大陸でも異なる点が多い。また、梅雨前線の西端にあたるこの地域で地表付近の状態を含む豪雨の観測をすることは、梅雨前線全体の対流活動およびそれに伴う水循環過程を探る上でも重要なことであると考えられる。